皆様、本日はご多忙のところお集まりいただき、誠にありがとうございます。私たちは、日常業務においてもビジネスシーンにおいても、正確かつ丁寧なコミュニケーションが求められる場面が多々あります。その中で、「つきましては」という表現が特に重要な役割を果たすことをご存知でしょうか。この言葉は、会話の流れをスムーズにし、相手への敬意を示すために非常に有効です。
そこで、本日の発表では、「つきましては」の正しい意味と使い方について、具体的な例を交えながら詳しく解説させていただきます。これにより、皆様がビジネス文書やコミュニケーションで「つきましては」を効果的に活用できるようになることを目指します。それでは、早速本題に入らせていただきます。
「つきましては」の正しい意味と使い方を徹底解説
「つきましては」の基本的な意味とは?
日常生活ではあまり耳にすることのない「つきましては」という言葉ですが、ビジネスの場では頻繁に使用されます。特に、社内文書やメール、スピーチなどで見かけることが多いでしょう。「つきましては」には主に2つの意味がありますが、その状況に応じて正しく使い分ける必要があります。ここでは、「つきましては」の基本的な意味とその使い方について詳しく解説します。
「つきましては」の意味
- ①「したがいまして」「そういうわけで」
- ②「~に関しては」
ビジネスにおける「つきましては」の使い方(接続詞編)
ビジネスの場面で「つきましては」は接続詞のように使用されます。前の話題から次の話題に移る際に使われることが多く、「つきましては」の後には何かしらの依頼やお願いが続くことが一般的です。漢字で「就きましては」と書くこともありますが、ひらがなで表記するのが一般的です。
接続詞としての「つきましては」の使い方の例
「先程、業務報告により生産効率の低下が明らかとなりました。つきましては、対策協議のための幹部会議を執り行いますので、ご出席をお願い致します。」
ビジネスにおける「つきましては」の使い方(敬語表現編)
もう一つの使い方として、「~について」を丁寧に表現する際に「つきましては」が使用されます。同じ意味の表現として「~については」や「~に関しては」がありますが、「つきましては」は特に丁寧な表現です。会議や打ち合わせの場面でもよく使われます。
敬語表現としての「つきましては」の使い方の例
「これもひとえにお取引先各位のご愛顧の賜物と衷心より御礼申し上げます。つきましては、謝恩の気持ちを込めて、ささやかながら祝賀パーティーを催したく存じます。」
「つきましては」と「おかれましては」の使い分け
「つきましては」と似た表現に「おかれましては」があります。これらはどちらもビジネスシーンで使われますが、用途が異なります。「つきましては」は話の内容やその関連事項について述べる際に使います。一方、「おかれましては」は人や場所に対して使われます。
「おかれましては」の使い方の例
「○○様におかれましては米寿をお迎えの由、誠に大慶至極に存じ上げます。□□様に於かれましては○○商事取締役本部長にご就任の趣、衷心よりお慶び申し上げます。」
「つきましては」の実際のビジネスシーンでの使い方
ビジネスメールでの使用例
ビジネスメールで「つきましては」を使う場面は多々あります。メールは文章でやり取りするため、丁寧な言葉遣いが求められます。ここでは、「つきましては」を用いた具体的なビジネスメールの例をいくつか紹介します。
会議の招集メールの例
- 「先日のミーティングにおいて、プロジェクトの進捗状況が報告されました。つきましては、次のステップを議論するために再度会議を開きたいと考えています。」
フォローアップメールの例
- 「先日のご提案について、幹部会での検討結果をご報告いたします。つきましては、次回のミーティングにて詳細を詰めたいと思いますので、ご出席をお願い申し上げます。」
会議での使用例
会議の場でも「つきましては」はよく使われます。特に、話の流れをスムーズに進めるために重要な役割を果たします。ここでは、会議での「つきましては」の使用例を紹介します。
議題の切り替え時の例
- 「先ほどの報告について、何かご質問はございますでしょうか?ご質問がないようでしたら、次の議題に移りたいと思います。つきましては、新製品の開発状況について報告いたします。」
結論やまとめの際の例
- 「本日の会議での議論を踏まえ、今後の方針を決定いたしました。つきましては、各部署において具体的な行動計画を策定し、次回の会議で報告していただきたいと思います。」
「つきましては」の正しい使い方を理解するためのポイント
状況に応じた使い分け
「つきましては」を正しく使うためには、その状況に応じた使い分けが重要です。例えば、依頼をする際や報告を行う際など、場面ごとに適切な使い方を心がける必要があります。
依頼をする際の使い方
- 「つきましては、上記の点を踏まえて、早急に対策を講じていただけますようお願い申し上げます。」
報告を行う際の使い方
- 「先日のミーティングでのご指摘を受け、改善策を検討いたしました。つきましては、次回の会議にてご報告させていただきます。」
「つきましては」を使う際の注意点
「つきましては」を使う際には、いくつかの注意点があります。特に、丁寧さを保ちつつ、相手に負担をかけないようにすることが重要です。
相手に負担をかけない表現を心がける
- 「つきましては、ご多忙中とは存じますが、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。」
適切なタイミングで使用する
- 「つきましては、次のステップに進むために必要な手続きをご案内いたします。」
「つきましては」の具体的な使用シーンと応用例
ビジネスレターでの使用例
ビジネスレターにおいても「つきましては」は非常に有用な表現です。丁寧な文書を書く際には、特に適しています。以下に、ビジネスレターでの具体的な使用例を示します。
取引先へのお知らせ
- 「平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。つきましては、新商品の発売に伴い、御社にもご案内申し上げたく存じます。」
感謝の意を伝える際の使用例
- 「この度は多大なるご協力を賜り、誠にありがとうございました。つきましては、ささやかながら感謝の意を表すために、記念品をお送りいたします。」
プレゼンテーションでの使用例
プレゼンテーションの場面でも、「つきましては」は効果的に使うことができます。話の流れをスムーズにし、聴衆に次の話題を明確に伝えることができます。
話題の転換時の使用例
- 「前半部分では市場調査の結果についてお話ししました。つきましては、次に、その結果を踏まえた戦略についてご説明いたします。」
結論に至るまでの使用例
- 「これまでの分析を通じて、いくつかの重要なポイントが明らかになりました。つきましては、これらを基にした具体的な提案を次にご紹介いたします。」
報告書での使用例
ビジネス報告書においても、「つきましては」は非常に役立つ表現です。以下に、報告書での具体的な使用例を示します。
中間報告の一例
- 「本プロジェクトの進捗状況について、中間報告をいたします。つきましては、次の段階に進むための課題と対策について以下にまとめました。」
最終報告の一例
- 「プロジェクトの最終報告書を提出いたします。つきましては、成果と今後の展望についてご説明いたします。」
「つきましては」を使う際のマナーと注意点
丁寧な表現を心がける
「つきましては」を使う際には、丁寧な表現を心がけることが重要です。特にビジネスシーンでは、相手に対する敬意を忘れずに表現することが求められます。
丁寧な依頼の表現例
- 「つきましては、何卒ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。」
相手への配慮を示す表現例
- 「つきましては、ご多忙のところ誠に恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。」
適切なタイミングで使用する
「つきましては」を適切なタイミングで使用することも大切です。話の流れを壊さないように、自然なタイミングで使用しましょう。
会話の流れを保つ使用例
- 「この点についてはすでに確認済みです。つきましては、次のステップに進むための準備を整えたいと考えています。」
「つきましては」の具体的な使い方と応用例
お礼状での使用例
お礼状を書く際にも「つきましては」を活用することで、感謝の意を丁寧に伝えることができます。以下に具体的な使用例を紹介します。
お礼状の一例
- 「この度はお忙しい中、貴重なお時間を頂戴し、誠にありがとうございました。つきましては、今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。」
贈り物に対するお礼
- 「先日はご厚意により素晴らしい贈り物を頂き、心より感謝申し上げます。つきましては、近日中にお礼を兼ねたお食事会を開催したく存じます。」
案内状での使用例
案内状においても「つきましては」を用いることで、受け取った人に対して丁寧かつ明確な情報を伝えることができます。ここでは案内状での具体的な使い方を紹介します。
イベント案内の一例
- 「平素より格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。つきましては、来る7月10日に新製品発表会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。」
講演会の案内
- 「この度、業界の最新動向について講演会を開催する運びとなりました。つきましては、ご多忙のところ恐縮ではございますが、ご出席賜りますようお願い申し上げます。」
ビジネスコミュニケーションでの使用例
日常のビジネスコミュニケーションでも「つきましては」は頻繁に使用されます。ここでは、ビジネスコミュニケーションにおける具体的な使用例を紹介します。
取引先とのコミュニケーション
- 「貴社の新しいサービスについて詳細を伺いたく存じます。つきましては、近日中にお時間をいただけると幸いです。」
社内コミュニケーション
- 「新プロジェクトの開始にあたり、各部署からの意見を取りまとめました。つきましては、次回の会議で具体的な計画を共有したいと考えています。」
「つきましては」の効果的な使い方のコツ
具体性を持たせる
「つきましては」を使う際には、具体的な内容を続けることで、相手にとってわかりやすく、明確なメッセージを伝えることができます。
具体的な依頼をする例
- 「先日のご提案について、詳細な資料を作成しました。つきましては、添付のファイルをご確認いただき、ご意見をお聞かせください。」
具体的な行動を促す例
- 「今後のプロジェクト進行に関して、いくつかの重要な決定を行いました。つきましては、各担当者に具体的なタスクを割り振り、進捗を報告するようお願いします。」
敬意を示す表現を添える
「つきましては」を使用する際に、相手への敬意を示す表現を添えることで、より丁寧な印象を与えることができます。
敬意を示す表現の例
- 「つきましては、何卒ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。」
- 「つきましては、ご多忙のところ恐縮ではございますが、何卒ご査収くださいますようお願い申し上げます。」
「つきましては」の実践的な使用法と注意点
ビジネス提案書での使用例
ビジネス提案書において「つきましては」を用いることで、提案内容をスムーズに伝えることができます。以下に具体的な使用例を示します。
新しいプロジェクトの提案
- 「現市場の動向を分析した結果、新たなビジネスチャンスが見込めることが判明しました。つきましては、次のステップとして具体的な計画を立案し、実行に移す準備を進めたいと考えています。」
コスト削減の提案
- 「現行の運用コストを見直した結果、いくつかの削減ポイントが浮き彫りになりました。つきましては、これらの改善策を実行に移すための詳細なスケジュールを作成しましたので、ご確認いただけますでしょうか。」
顧客対応での使用例
顧客対応においても「つきましては」は非常に役立つ表現です。丁寧な対応を心掛けることで、顧客の満足度を高めることができます。
製品のクレーム対応
- 「この度は、当社製品に関するご不満をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。つきましては、直ちに調査を行い、改善策を講じる所存です。詳細な報告は追ってご連絡いたします。」
サービスのご案内
- 「平素より当社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。つきましては、新たに導入したサービス内容についてご案内申し上げます。」
「つきましては」を使う際の具体的な注意点
文脈に注意する
「つきましては」を使う際には、文脈に注意して適切に使うことが重要です。不自然な使い方をすると、相手に違和感を与えてしまう可能性があります。
適切な文脈での使用例
- 「先ほどの会議で指摘された点を踏まえ、改善案を考えました。つきましては、次回の会議でその詳細を発表させていただきます。」
不自然な文脈での使用例
- 「昨日の天気は晴れでした。つきましては、今後の天気予報についてお知らせします。」
相手の立場を考慮する
「つきましては」を使用する際には、相手の立場を考慮し、適切な表現を選ぶことが大切です。特に、目上の人や顧客に対しては丁寧な言葉遣いを心掛けましょう。
目上の人への使用例
- 「貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。つきましては、先ほどご指摘いただいた点について、詳細な報告書を作成いたします。」
顧客への使用例
- 「この度は当社サービスをご利用いただき、心より感謝申し上げます。つきましては、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。」
「つきましては」と併用すると効果的な表現
「おかげさまで」との併用
「つきましては」と「おかげさまで」を併用することで、感謝の意を強調しつつ次の話題にスムーズに移ることができます。
併用例
- 「おかげさまで、今年度の売上目標を達成することができました。つきましては、来年度の新たな目標に向けて準備を進めて参ります。」
「何卒」の使用
「つきましては」と「何卒」を組み合わせることで、より一層丁寧な依頼やお願いをすることができます。
併用例
- 「つきましては、何卒ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。」
「さて」の使用
「さて」と「つきましては」を組み合わせることで、話題を転換する際に自然な流れを作ることができます。
併用例
- 「さて、これまでの話題については一通りご説明いたしました。つきましては、次に具体的な行動計画についてお話しします。」
「つきましては」の豆知識
ここからは関連する情報を豆知識としてご紹介します。
語源と歴史
「つきましては」は、日本語の敬語表現の一つで、その起源は古く、平安時代にまでさかのぼると言われています。元々は「就く」という動詞に由来し、物事が次に進むことを示す言葉として使われていました。
地域による使い方の違い
日本全国で使われる「つきましては」ですが、地域によって微妙な使い方の違いが見られます。例えば、関西地方では「そのために」といった表現が好まれる傾向があり、「つきましては」は比較的少なく使われることがあります。
類似表現との違い
「つきましては」に似た表現として、「それに伴い」「従いまして」「それでは」があります。それぞれの表現には微妙なニュアンスの違いがあり、ビジネスシーンでは適切な場面で使い分けることが求められます。
メールでの誤用例
「つきましては」は丁寧な表現ですが、使い方を間違えると逆に失礼になることがあります。例えば、「つきましては、よろしくお願いします。」だけでは不十分で、前後の文脈が必要です。適切な使用例としては、「先日の件につきまして、詳細をお知らせいたします。つきましては、よろしくお願いします。」と続けるのが良いでしょう。
ビジネスマナーとしての重要性
「つきましては」はビジネスマナーの一環として、特に正式な文書やメールで重要視されます。この表現を正しく使えることで、ビジネスパートナーからの信頼を得やすくなります。
他の敬語との組み合わせ
「つきましては」は他の敬語表現と組み合わせることで、さらに丁寧な印象を与えます。例えば、「何卒」「ご理解いただければ幸いです」「お願い申し上げます」といった表現と合わせることで、より一層の丁寧さを演出することができます。
書き言葉と話し言葉での使い分け
「つきましては」は書き言葉として使われることが多いですが、正式なスピーチやプレゼンテーションなどの話し言葉としても使用されます。ただし、日常会話ではあまり使われないため、ビジネスや公式な場面でのみ使用するのが一般的です。
英語での表現
「つきましては」に相当する英語表現としては、「therefore」「thus」「accordingly」があります。これらの表現もビジネス英語で頻繁に使用されるため、英語でのコミュニケーションにおいても覚えておくと便利です。
よくある間違い
「つきましては」を「次ましては」と誤って使う例が見られますが、これは誤りです。また、「つきましては」の後に主語を省略すると、意味が曖昧になることがあります。必ず文脈に合った形で使用しましょう。
文化的背景
「つきましては」は日本のビジネス文化に深く根付いている表現です。日本特有の敬語文化の一部として、相手への敬意を示すために使われます。このような文化的背景を理解することで、より適切に使用することができます。
他言語との比較
「つきましては」のような丁寧な接続表現は、他の言語にはあまり見られません。例えば、中国語や韓国語には類似の表現が少なく、日本語特有の敬語文化の一環として「つきましては」が重要視されています。
練習方法
「つきましては」を正しく使えるようになるためには、日常的にビジネス文書やメールの作成練習を行うことが有効です。模擬的な状況を設定し、実際に文章を作成することで、自然と身につけることができます。
以上が「つきましては」に関する豆知識です。この情報を参考にして、より効果的に「つきましては」を使いこなしてください。
おわりに
「つきましては」という表現は、ビジネスシーンにおいて非常に重要な役割を果たします。この表現を正しく使いこなすことで、円滑なコミュニケーションを図り、相手に対する敬意をしっかりと示すことができます。
今回の内容が皆様の業務において少しでもお役に立てれば幸いです。
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